今回は板橋清掃工場の見学に子供と参加したのでレポートを記載します。
板橋清掃工場とは
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高島平駅から荒川方面に10分ほど歩くとあるゴミの焼却施設です。
正式名称は「東京二十三区清掃一部事務組合 清掃工場 板橋清掃工場」と言います。
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電話番号:03-5945-5341
東京二十三区清掃一部事務組合 清掃工場 板橋清掃工場 · 〒175-0082 東京都板橋区高島平9丁目48−1 板橋清掃工場★★★☆☆ · 焼却場maps.app.goo.gl
清掃の流れと清掃工場の役割
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清掃の第一段階はゴミ収集です。正確には「ごみの収集・運搬」と「資源回収」です。
この業務は各区が行っています。
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第二段階が「ゴミの中間処理」です。清掃工場はこの中間処理の一部を担っています。
具体的には、可燃ごみを焼却する役割です。
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最終段階が「最終処分」です。具体的には焼却で出た灰や不燃ごみ、粗大ごみを粉砕したものが東京港の埋立処分場に廃棄されます。
清掃工場の設備
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プラットフォーム
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プラットフォームでは収集されたごみを計量した後にバンカへ投入されます。
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バンカ
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バンカはゴミ収集車が集めたゴミを貯める巨大なゴミ箱です。板橋清掃工場では2つの焼却炉(各300トン/一日のキャパシティ)があるので、バンカも2つ設備されています。
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巨大なクレーンが設置されており、そのクレーンでゴミを撹拌したり、焼却炉にゴミを導入したりします。
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焼却炉
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焼却炉は850℃以上の高熱でゴミを償却して、体積を10分の1の灰にします。
※灰はコンクリートの原料として再利用されています。
板橋清掃工場が抱える3つの課題
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既に寿命20年を迎えている
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板橋清掃工場は平成14年に建てられ、現在20年目を迎えています。
しかし、一般的な焼却施設の寿命は20年と言われておりま既に寿命を迎えています。
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光が丘の焼却場が令和3年に竣工され、これから北区の焼却場が建て替え予定です。
そして、板橋の焼却場は7年後の2029年頃に建て替え工事が行われるそうです。
可燃ごみに混じる可燃ごみ
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可燃ごみに不燃ごみが入っているとどうなるかわかりますか?
受け入れ基準を超えた大きさのごみや、焼却に適さないごみが焼却炉に投入された場合、設備上でさまざまなトラブルを発生させます。
焼却施設
内部のベルトコンベアにつまりが生じてしまうと焼却炉を止めてメンテナンスをする必要が生じます。
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実際、見学に訪れた日も二台の焼却炉のうちの一台が止まってしまっていました。
ゴミを捨てる人がちょっとめんどくさいな〜という気持ちで不燃ごみを可燃ごみに入れてしまうことがあるかもしれませんが、その結果として焼却炉が止まり大きな行政コストがかかっているそうです。
組織的な歪み
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ごみ処理は元々は都の清掃事業でした。
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平成12年に区の要請等を受けてゴミ収集は区に移管されました。しかしながら、清掃工場は区に移管されることはなく23区が特別地方公共団体として東京二十三区清掃一部事務組合を設立しました。
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そして、最終処分は依然として都の管轄となっています。
このような歪な組織構造が、収集→消却→最終処分といったごみ処理全体の円滑な運営を妨げるという一面があるとのことです。
その他の課題
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最終処分施設は東京港にある埋立処分場に廃棄されます。
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じつは、この埋立処分場はあと50年しか持たないと言われています。
もちろん、新しい埋立処分場を建設することは技術的には可能ですが、東京湾ノ生態系や湾港の役割を考えれば無闇に埋立処分場を増設することは得策ではありません。
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我々はごみの埋立処分場の建設を望む前に、個々人としてゴミを減らす取り組みをしないといけないのかもしれません。
板橋清掃工場クイズ
煙突の高さは何メートルでしょうか。
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正解は130メートルです。
清掃工場は何をしているでしょうか。
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清掃工場では様々なゴミがある中で可燃ごみの中間処理である焼却をになっています。
ごみを焼却するともとの大きさのどれくらいに容積が小さくなるでしょうか?
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10〜20分の1。
板橋清掃工場で一日に持ち込まれたごみの最大量はどれくらいでしょうか?
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810トン。概ね12月と3月がごみの利用が多くなる時期。ちなみに、ごみ利用は平成元年のピークを超えて最近では右肩下がりになってきています。
最後に
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板橋清掃工場の見学に参加しましたが、予想の10倍楽しかったです。
ぜひ皆さんも機会があれば足を運んでみてはいかがでしょうか。
⇓見学情報はこちらから。