【東京都が再生する⁉】2025年6月東京都議会議員選挙における「板橋区」の動向〜5人区に候補者9名の激戦区〜

2025年都議会議員選挙では、石丸新党である「再生の道」も候補者を板橋区に擁立するそうですし、各党の候補が入り乱れる激戦区となりそうです。少しでも選挙に関心を持ってもらえる方が多くなればと思い、選挙情報や情勢をまとめていきたいと思います。

4月になり再生の道の候補者がきまり、候補者9名が出揃いました。5人区に候補者9名となり激戦となることが予想されます。

選挙時期

告示日2025年6月13日
投票日2025年6月22日
選挙区42選挙区
定員127名(うち、板橋区5名)

立候補者

自民党(松田やすまさ都議、河野ゆうき都議)

自民党は現職として前回都議選で当選した松田やすまさ都議と、昨年の補選にて当選された河野ゆうき都議の2名がおられます。

街のポスターを見ると両名ともに立候補する可能性が高そうです(今回の都議会議員選挙は前回に比べて厳しい戦いになるという下馬評もあり、候補の一本化という話もあったと噂に聞いております)。

ただ、1月下旬の時点では自民党はパーティー収入不記載の件等もあってか、誰を公認するのか内部でも論議が終わっていないようです。

2月になり、松田やすまさ、河野ゆうきの両名が正式に公認されました。

公明党(鎌田悦子都議)

公明党は前回選挙で初当選にしてトップ当選を果たした鎌田悦子都議が2選目を目指して出馬することが決まっております。

立憲民主党(宮瀬英治都議)

立憲民主党は宮瀬英治都議が安定して3回当選していますので、よほどのことがない限りは宮瀬英治都議が4選目を目指して立候補するのではないでしょうか。松月院幼稚園出身や高島台7小学校(現在は廃校)出身とのことですので、赤塚や高島平ともゆかりのある方なのですね。

その後、2月になり正式に立候補を表明されました。

議会での質問数も「第一位」でマニュフェスト大賞も受賞されていたりと、都議として着実に実績を積み上げられているみたいです。

国民民主党(高沢かずもと区議)

国民民主党からは高沢かずもと区議が立候補することとなりました。

区議として4期にわたる活躍や高い得票率を誇り、今回は国民民主党への追い風を受けて都議選に臨まれるとのことです。

共産党(竹内愛元区議)

共産党からは竹内愛元区議が立候補するようです。2024年の補選において区議から都議への鞍替えに挑戦しましたが、河野ゆうき氏に惜敗しました。今回はとくとめ都議から共産党の地盤を受けつぎ、5人区で一議席を死守する戦いに臨むようです。

※前回の区議会議員選挙で当選順位が並んで当選された高沢区議と竹内区議が都議選に出馬されているのですね。

再生の道(未定(4~5月頃))

全選挙区に候補者を擁立するとのことですので、どなたが候補になるのか楽しみですね。


1月15日から2月16日まで候補者を募集しているとのことです。YOUTUBEなどを拝見していると幻冬舎の名物編集者の箕輪さんも(1人区の千代田区)立候補しようかというお話をされていましたし、これまで選挙にゆかりの無かった著名人が候補に名乗りをあげたりすると面白いですね(ちなみに、都議の年収は1,800万円だとか…)。

4月に入り板橋区の候補者がリストに掲載消されていました。

この中から誰が公認されるのでしょうか。

4月16日になり公認候補が「船本優月」と発表されました。広島県のご出身で、東京理科大学の土木工学科に進学されたリケ女でいらっしゃるそうです。不撓不屈という硬派な言葉が好きで、再生な道における最終面接では石丸さんの好きな言葉でもあるようなので盛り上がっていました。

都民ファースト(なかやましづ新人)

前回当選した木下元都議が無免許運転により議員辞職されました。木下元都議の辞職に伴う補選では元区議の渡辺よしてる候補が立候補しましたが、当選には大きく及びませんでした。

今回は候補者を出すのか、もしくは他党(自民党、国民民主党、公明党など)との共闘の道を選ぶのか注目が集まっていましたが、「なかやましづ」候補を擁立したとのことです。情報があまりないので少し調べてみようと思います(これは本人かな(香川県出身、大東文化大学卒))。

日本維新の会(津田ふみや新人)

日本維新の会からは先の補選でも出馬されていた「津田ふみや」候補が出馬されるとのことです。

日本維新の会は2024年衆議院議員選挙において(関西は盤石ですが)東京での得票率は伸びず音喜多駿元政調会長が落選したことや、2024年東京都議会議員補選でも津田ふみや候補が自民、共産党の候補に次いで3位に甘んじたことからも、今回の都議選においてかなりの苦戦を強いられるかもしれません。それでも出馬した若い力がどこまで票を伸ばすのか期待です。

選挙情勢

当選が確実視される候補として、前回選挙でトップ当選した公明党「鎌田悦子都議」、また、(まだ出馬表明されていませんが)着実に都議としての実績を積み重ねる立憲民主党「宮瀬英治都議」は優勢と見られます。

残りの3議席について情勢を考察してみたいと思います。

自民党は1議席は死守したい

自民党も本来であれば1議席は確実と言いたいところですが、松田やすまさ都議と河野ゆうき都議の2人が立候補した場合は非常に予想が難しくなります。

自民党の政治パーティの収支不記載の問題もあり、今回の都議選は自民党にとっては逆風が吹く厳しい戦いになりそうです(特に、河野ゆうき都議は政治パーティー収支不記載にも該当しており、より強い逆風となるかもしれません)。

前回の都議選でも両名が立候補し、僅差で松田やすまさ都議が当選し、河野ゆうき都議は落選しました(その後、木下都議の無免許運転に伴う議員辞職で行われた2024年補選で河野ゆうき氏が当選)。

前回選挙よりも逆風が強いとすれば、両名が当選というのはシナリオはよほどのことがない限り難しく、おそらく一名が当選というのが現実的なシナリオで、悲観的に見れば票が分散した結果、両名とも落選ということもあるかもしれない非常に不透明な状況とみられます(下馬評が悪ければ直前で実質的に候補を一本化ということもあるかもしれませんが)。

さらに2025年2月中旬になると公明党が自民の推薦しない方針を表明しました。政治資金パーティーの不記載が背景にあるとのことですので、自民党に対してはさらに逆風が強くなったのかもしれません。

「再生の道」という大きなうねり

今回の選挙において大きなうねりとなるのが石丸元安芸高田市長が立ち上げた「再生の道」です。

先の都議会議員選挙において、立憲民主党が擁立した蓮舫氏を抜き去り、2位で165万票の得票数となった石丸元市長がどれだれ有力な候補を擁立できるのかに注目が集まっています。

石丸さんが獲得された165万票を42で割ると、約4万票となります。都議会議員選挙は2-3万票がボーダーとなることが多いため(前回の都議選で板橋区は2.5万票)、最大で再生の道が40議席程度は取る可能性があると言われています。

著名人が候補にあがれば、浮動票はそちらに流れるかもしれませんし、加えて、選挙自体の注目が集まることでこれまで選挙に足を運ばなかった若者世代の選挙参加も促せるかもせれません。

そうなると、これまでは各党が抱える組織票で概ね決まっていた都議会議員選挙の様子が一気に変わり、まさに石丸元市長が標ぼうする「政治屋の一掃」が現実的になるのかもしれません。

板橋区は、5人区ということもあり、各党が入り乱れる中で混戦が予想されます。その分、再生の道が当選する可能性も高いことが予想されます(千代田区や中央区のような一人区に比べると、5人区の板橋区は伝統的な政党の組織票がなくとも当選しやすい)。

「政治家が一掃」された時に、誰が都議会議員の座から引きずり降ろされてしまうのか…政治屋の方々は戦々恐々としているのかもしれません。

国民民主党はどうなるのか⁉

先の衆議院議員選挙にて得票数を伸ばした国民民主党は、103万円という岩盤のような硬い壁を崩した?押し込んだ?実績も評価され、よほどのことがない限りは今回の都議選においても議席数を伸ばすことが予想されます。

ただし、玉木代表の執行権がない状況において(3月3日復権)、どの程度候補者を集められるかわかりませんし、さらに言えば、板橋区に候補者を出せるのかは不透明なところがあります。候補者が立てられない場合は、国政選挙において都民ファーストの応援を受けていたため、都議選では応援に回る可能性もあります。

2025年2月になり、高沢区議が都議選に立候補することになりました。これは板橋区の都議選に非常に大きな影響を与えそうです。特に、共闘の可能性のあった都民ファーストにとっては大きな痛手かもしれません。

共産党はどうなる?

2021年の都議会議員選挙において自民党と競った結果、僅差で議席を獲得した共産党ですが、今回の選挙でも当落線のボーダーとなる25,000票近くまで得票を伸ばすことが想定されます。結果は開票終了間際まで分からないような混戦となるかもしれませんね。

ただ、再生の道が巻き起こすうねりが大きくなれば投票率が伸びるため、ボーダーが引きあがり、結果として25,000では当選できなくなる可能性もあるかもしれません。

2月になり、候補者に竹内愛元区議が擁立されました。板橋区は区議会議員選挙でも過去から南雲区議、岩永区議といった年齢が比較的若い女性がトップ当選すた経緯がことから、竹内元区議にも期待を寄せて投票する方が多くいるかも知れません。

そうなると、再生への道のうねりが多くとも、共産党がうねりを乗り越える可能性も出てきました。

勝手に選挙予想

不確定要素としては、

  • 再生の道がうねりをどの程度まで大きくして都議選がスタートするのか。
  • 再生の道が板橋区の候補に誰を擁立するのか(⇒4月になり船本優月さんに決定)。
  • 再生の道が板橋区に候補者を何人擁立するのか(⇒4月になり1名に決定)。
  • 国民民主党は独自候補を立てるのか、他党と共闘するのか(⇒2月に独自候補を擁立)。
  • 自民党は候補を2名出すのか、1本化するのか(⇒1月に候補を2人公認)。

といったことが考えられます。

自民党、公明党、都民ファーストは、安定的な議会運営に向けて、何とかして3党で過半数の3名以上の議席を確保したいと考えられます。

公明党の一議席は前回選挙の結果や現職であることも踏まえると確度が高いように見受けられますが、自民党が候補を一本化しなかった判断がどのような結果を生むのか非常に不透明です。

加えて、立憲民主党は野党第一党として実績もある宮瀬英治都議が1議席を獲得するのであれば、残りは3議席となります(ただし、横浜の補選では野党が競う形となりましたが、国民民主党がダブルスコアで立憲民主党を下した結果となり、立憲民主党ももしかしたら逆風に近い状態になる可能性もあるかもしれません)。

再生の道や国民民主党への風が選挙に向けてどのように吹くのかはわかりませんが、足元の世論で追い風になりそうな雰囲気です(かつての都民ファーストが大勝した時ほどではないかもしれませんが)。

国会も衆議院は自公過半数割れしている状況ですので、都議会でも自公フの過半数割れをする可能性は少なからずあるように感じます。

与党が密室で行う従前までの政治のあり方も効率的だったのかもしれませんが、党の枠に収まらずに、議員一人ひとりが多くの論議を尽くして東京都を良くしていくような、政治のあり方もあるように感じてしまいます。

再生への道が巻き起こすうねりが、伝統的な都政のあり方に風穴をあけうるのか、2025夏の都議選に注目が集まります。

また、状況に更新がありましたらアップデートしていきたいと思います。

お役立ちリンク

政治資金パーティーの収入の不記載に該当する26人が掲載されています。板橋区では河野ゆうき都議の名前が掲載されております。

都議選における板橋区の候補一覧が掲載されています。大変参考になります。

2024年の衆議院議員選挙の結果です。東京都の政党別の得票数を見ると、なんとなく2025年の都議選の行方も占えるかもしれません。

都議会議員として議会での質問数をまとめた記事です。宮瀬英治さんはかなり上位にいらっしゃいます。

2024年の都民フォースト木下都議の無免許運転に伴う議員辞職による補欠選挙。河野ゆうき都議が政治生命をかけて勝負に挑み当選。

2021年都議会議員選挙。25,000票がボーダーとなり、自民党が落ち、共産党が当選した。

国民民主党は2025年参院選に向けてファーストの会と連携するそうです。都議選では、国民民主は都民ファーストの応援に回ることも多くなるのかもしれませんね。

政党支持率。若い世代は国民民主の支持率が高く、年齢が上がるほど自民党や立憲民主党の支持率が増えていきます。5年、10年先を見据えると伝統的な政党を中心としたパワーバランスは少しずつ変わっていくのかもしれませんね。

東京都の選挙区ごとの定員となっています。

政治資金については記載があった河野ゆうき氏ですが、公認されてそうです。自民党内でも喧々諤々の論議があり、最終的には党執行部の判断を仰いだと言う噂も。説明責任をどこまで果たし、都民の信頼を得られるかに注目が集まります。

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